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2013年 06月 05日

5月1日(後)@フランケン地方出張記2013年春

Iphofen 13:51 ------ Würzburg Hbf 14:15(7,20ユーロ)

列車は約10分遅れてやってきました。
途中、キッツィンゲン、デッテルバッハといった、今回の出張で下車した駅に停まります。
デッテルバッハの駅に降り立ったのはつい5日前なのですが、ずっと以前のことのように思えます。
その間の内容が濃かったせいでしょうか。

14時半少し前にヴュルツブルク中央駅到着。
疲労困憊といった体でイプホーフェンをあとにしたのですが、ここに来ると元気が出てきます。
ドイツの故郷ヴュルツブルクは、私にいつも活力を与えてくれます。


ところが、この日は珍しい光景に出くわしました。駅の外が騒がしいのです。
目を凝らすと、警察の方が多数動員されていて、駅構内への出入りが制限されている様子。
右翼のデモが予定されているとのことで、駅前に不穏な空気が漂っています。

これはあらかじめ切符を購入していたほうがいいと判断し、自動販売機の前へ。
今日の宿泊地マインツまで、フランクフルト中央駅での乗り換えは面倒だったので、直行のICEを選びました。

Würzburg Hbf16:27---Mainz Hbf 18:18(40ユーロ)

ICEが出るまで、まだ時間があります。
イプホーフェンで食べ損ねた昼ごはんをとるべく、街なかに歩みを進めます。
ゆっくりお城をみたくなり、駅からバルバロッサ広場、右に折れてユリウスプロメナードを進み、マイン川の岸辺へ。
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私の好きなヴュルツブルクの眺めのひとつ、マイン河畔から見る「マリーエンベルク要塞」(Festung Marienberg)です。
弊ショップの名前はこのお城に由っています。
ヴュルツブルクの象徴といえる建物ですが、今回は行きませんでした。
考えてみれば世界遺産レジデンツ(Residenz)にも行きませんでしたし、かつて住んでいた学生寮にも足を伸ばしませんでした。。
しかし、観光ではなく出張で来たのだから当然だと気を取り直し、古いマイン橋近くの「ラーツケラー(Ratskeller)」へ。
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実質出張最後の日なのだから、少し贅沢しても罰は当たらないでしょう。
メニューから選んだのは…
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再び、「フランケン風白アスパラのサラダ」(笑)。
やはり細かく刻んだゆで卵とトマトが添えられています。29日の昼にランダースアッカーのレストランで食したものと同じです。これがフランケン地方の流儀と確信しました。
味は言うまでもなく、すこぶる美味。
ドイツの春の味覚、これで食べおさめです。

*

食後、エスプレッソを飲みながら、デジカメの画像を最初から見かえします。
さまざまな出会いに満ちた出張でした。
もう少し、未知のワイナリーを訪問できたのではないかといった心残りは若干あるものの、はるかに充実感が上回ります。
これで良しとしなければと思いつつ、ウェイトレスさんに勘定をお願いしました。


駅に近づくと、さきほどより駅前は騒然としていました。
右翼と思しき集団を警官隊が取り囲み、さらにそのまわりにデモに反対する人々が集まり、「ナチスは出て行け!」という意味の「ナチス・ラオス!(Nazis raus!)」の怒号を浴びせています。
さすがにカメラを向けるのは憚られました。。
出入りをチェックしている警察の方に切符を見せ駅構内に入り、コインロッカーからカートを取り出し、ホームに向かいます。

16時27分、定時にICEはヴュルツブルク中央駅を発車。
進行方向に向かって右側に広がるシュタイン(Stein)の畑を、スピードを上げるICEの車内から撮影。
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そういえば今回はシュタインに行く時間がありませんでした。ヴュルツブルクを代表するブドウ畑なのに・・・これは次回の宿題といたします。

* * *

マインツ到着も定時通り、18時18分。
昔と同じく駅前は雑然としていますが、駅構内はすっかり様変わりして、見違えるよう。
日本の「エキナカ」のショッピング街に少し似ています。
ここで水を購入し、今宵の宿「ホテル・ケーニッヒスホーフ」へ。

帰国当日に気ぜわしく長時間移動するのは好きではないので、前日はフランクフルト空港に近いマインツに一泊することを常としていますが、ここは今まで宿泊した中でも上等のホテルでした。何より駅の目の前というのがいいです(都会の駅周辺はどこでも、あやしげな連中がウロウロしているのが気になりますが)。

*

荷を置き、再び駅構内のスーパーに行き、缶ビールを購入。
ホテルに隣接する軽食スタンドで、大好物トルコ風ハンバーガー「デナー・ケバブ(Döner Kebab)」とポテトフライを夕食用に買い、部屋に持ち帰ります。
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明日のフライトに備えて荷物を整理し、パスポートや航空券を確認します。
すべての準備を終えて一段落したところで、シャワー。
髪を乾かしているうちに20時半近くになり、ぷしゅっとビール缶を開けます。
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ここで、お目通しいただいている皆様へ。
+++以下、サッカーに関する記述が最後まで続きます。
テレビの映像を撮影したものをネットに二次使用するわけにはいきませんので、画像もありません。
ご興味のない方は退屈に思われること間違いありません。
末尾3行まで気軽に読み飛ばしてださい。


+++

さあそろそろだとテレビのスイッチを入れると…チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグ「FCバルセロナvsバイエルン・ミュンヒェン」キックオフ15分前です。
試合展望等を司会者がふたりのコメンテーターに訊ねています。
ひとりはすぐにわかりましたが、もうひとりが誰だかわかりません。

アップになって、わかりました!マティアス・ザマー(Matthias Sammer)ではありませんか!
再統一後、旧東ドイツ出身の初の代表選手で、1996年ユーロ・ドイツ優勝の立役者となったザマー、現在はバイエルンの取締役です。
しかし、ずいぶんと風貌が変わりました。スキンヘッドにしているのでなおさらです。歳月の移り変わりを感じずにはいられません。

もうひとりは、いまだ私たちの記憶に新しいオリヴァー・カーン(Oliver Kahn)。
2002年日韓共催W杯にて神がかり的なセーブを連発し、ドイツの準優勝に大きく貢献した名GKです。現役時代の威圧感はすっかり消え、知的に個々の選手を分析するコメントが印象的でした。

+

さて、肝心の試合はというと、まったく退屈なものでした。
ファーストレグで4-0と大差をつけられているバルセロナのスターティングイレブンにリオネル・メッシの姿はなし。
これだけでも興がそがれたのに、後半4分にバイエルンのロッベンに先制されるとバルセロナの選手すっかり戦意喪失。
リーグ戦をにらんでシャビ、イエニスタといった主力を交代させ、結局0-3で準決勝敗退。
その結果、ファイナルはボルシア・ドルトムントvsバイエルン・ミュンヒェンというドイツ勢同士の組み合わせとなりました。

+

私はといえば、シャビとイエニスタが相次いでピッチを去った時点ですっかり試合への興味を失い、ダラダラとビールを口にし、デナー・ケバブをパクついておりました。

でもめったに観れない試合だからとテレビをつけっぱなしにしていると、さまざまな人たちが試合終了後のインタビュールームに出てきて、質問に答えています。選手はもとより、スタッフも敵味方関係なく登場します。

ここで久方ぶりに「ミスター・ヨーロッパ、」カール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)のお姿拝見。
ゲルマン魂を体現した名FW、現在バイエルンの代表取締役です。
さすがに老けましたが、精悍な表情は相変わらず。

試合に出ていた選手のインタビューで印象に残ったのは、3点目を入れたトーマス・ミュラー(Thomas Müller)。
若干23歳、カーンに活躍を賞賛され、はにかんでいる笑顔がかわいらしかったです。

+++

かくして、ドイツ最後の夜は更けていきました。
ベッドに横になり目を閉じたら、すぐに睡魔が襲ってきました。
長い、長い一日でした。


(5月1日、了、18753歩)

by marienberg | 2013-06-05 19:19 | ドイツ出張記


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